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舌に関する病気の種類や症状などについて説明しています

舌の病気

ヒトの舌は口腔底から突出した卵形の筋肉のかたまりであり、舌尖、舌体、舌根にわけられます。 舌尖と舌体の間にははっきりとした境はないのでしが、舌体と舌根の間は、舌の上面である舌背(ぜつはい)のV字形をした分界溝でわかれます。舌の大きな役割といえば味覚を感じることです。また、舌は食事をしたり、話をする時にも重要な働きをしています。舌の病気をあげてみます。

味覚障害

味覚障害は、味を感じる感覚の異常のことで味覚が鈍い・わからない・甘みを苦く感じるといった異味症、何も食べていないのに口が苦いなどの自発性異常味覚、ある一定の味だけがわからない解離性味覚障害などの種類があります。味覚障害の患者の数は年々増加しているといわれます。

舌がん

「舌がん」は口腔がんでは最も多く発生するがんです。男性(特に40歳以上)に多く女性には少ないのが特徴で、舌がんのほとんどが舌の横側にでき、舌の中央に発生するのは稀です。 初期の舌がんはアフタ性口内炎とまちがえられやすく、放置していると進行がんになってしまいます。 舌がんには、表面に薄く広がるタイプ、深部に向かって腫瘤(しゅりゅう)ができるタイプ、潰瘍が深部に浸潤(しんじゅん)するタイプがあります。舌がんは、早期発見、早期治療で9割は治るがんです。

舌苔

「舌苔」(ぜったい)は、舌の表面に白色や黄色をした苔のようなものが生えたように付着する病気で、これは苔ではなく、食べかすや粘膜から出た垢、細菌、白血球の死骸、口の中の老廃物などです。 舌苔は口臭の原因になるので、歯を磨く時には一緒に舌も磨くようにすると口臭を予防できます。 ただし、舌の磨き過ぎには注意が必要です。病気でない舌苔と病的な舌苔の2種類があります。

舌痛症

「舌痛症」(ぜっつうしょう)は、舌そのものには特に異常がないのに、舌の先や舌の縁がヒリヒリ痛む ものです。主な原因はストレスと言われていますが、唾液の分泌の減少が原因という説もあります。

溝状舌

「溝状舌」(こうじょうぜつ)は、舌に多数の深い溝がある状態で、溝の位置、形、数、深さ は一定していません。ほとんどの場合、自覚症状はありませんが、溝の内部が不潔になりやすいために炎症が起こり、舌に痛みや味覚に障害が出ることがあります。溝状舌だけであれば、放置しておいても問題はありません。溝の内部が不潔にならないように、軟らかくてコシのある歯ブラシで軽くそうじをしたり、うがいをしたりして、舌を常に清潔にしておくように心がけましょう。

白板症

「白板症」(はくばんしょう)、「紅板症」(こうはんしょう)は、舌などに白色で、少し盛り上がったザラザラした異常や、紅色(赤色)の、境界がハッキリしたビロード状などの異常が見られる症状です。 男性は女性の2倍と多く、年齢では50〜70代に多い病気です。
歯列に対応する口腔内粘膜,舌前半,唇(くちびる)、その他外陰部、尿路などに発症します。数%はガンになると言われています。このため、舌にこれらの異常が見られた場合には大学病院など、 設備が充実した病院で検査を受けることをおすすめします。

黒毛舌

黒毛舌(こくもうぜつ)は、舌に黒色または褐色の毛が生えたように見えるもので、これは糸状乳頭が異常に長くなるものです。黒毛舌は中年期以降に見られることが多い症状で、特に治療の必要はありませんが、不潔になりやすいので舌を常に清潔にしておくように心がける必要があります。