爪の病気
昔から爪を見ると体の健康状態がわかると言われています。爪の色や形を見ることで、爪自体の病気だけでなく、体のどこが悪いのかも知ることができます。 爪は皮膚の表面を覆っている角質が硬く変化したもので、皮膚の一部です。皮膚は「軟ケラチン」(ケラチンはタンパク質)からできているのに対して、爪や髪の毛は「硬ケラチン」でできているため、硬さが異なります。 硬くて薄いピンク色をしている爪が理想的といわれていますが、なぜ爪が薄いピンク色をしているのかというと、爪の下にある血管が透けて見えるからなのです。 このページでは、、爪の病気や爪の変化から読み取れる病気について詳しく説明したいと思います。
爪白癬(つめはくせん)
爪の病気で最も多いのが爪白癬(つめはくせん)です。爪白癬って何?と思われる方もいるとおもいますが、簡単にいえば爪の水虫のことです。カビの一種に白癬菌というものがあるのですが、この白癬菌が爪の中で繁殖することで水虫となります。白癬菌は、ケラチンを栄養にして繁殖します。ケラチンは私たちの皮膚や爪、髪を構成しているタンパク質ですから、爪の中は白癬菌にとって絶好の繁殖場なのです。足白癬は白癬菌が引き起こす病気の中で最もポピュラーなもので、いわゆる足の水虫のことです。白癬菌は高温多湿を好むため、靴や靴下で常に蒸れている状態にある足は白癬菌が繁殖しやすい環境といえます。爪白癬の初期症状は、爪の一部が黄色く変色したり、白く濁ったような色になります。徐々に範囲が広がって爪自体が厚くなり、やがてぼろぼろと剥がれます。爪白癬は、感染病なので、ひとたび爪白癬に感染すると周囲の人にもうつす可能性が高くなります。特に、一緒に生活する家族は感染する確率が高くなるので、爪白癬になってしまったときは、早めに皮膚科で治療をするようにしてください。
陥入爪(かんにゅうそう)
陥入爪(かんにゅうそう)とは、爪の角がトゲ状になり皮膚に食い込む病気です。爪が皮膚に食い込むので強い痛みをともない、細菌に感染することで、炎症を起こしたり、膿がたまり歩くのが困難になります。深爪をすることで一時的に痛みが消えますが、爪が再び伸びてくるとさらに皮膚に食い込むようになり、症状が悪化することが多い病気です。
初期から中期の陥入爪(かんにゅうそう)は、マチプレートやマチワイヤなどの爪用矯正具をはることで爪の形を変形させ治療をします。化膿がひどい場合は、細菌が骨に達しないうちに手術で爪を剥がします。爪を剥がしてもまた爪は生えてくるので、爪の幅を狭くする手術を行い陥入爪が再発しないようにします。
扁平苔癬(へんぺいたいせん)
扁平苔癬(へんぺいたいせん)とは、口の中や四肢、陰部、爪などにあらわれる赤紫色の発疹のことです。扁平苔癬(へんぺいたいせん)の原因はまだはっきりと解明されていないのですが、薬剤が原因となって起こるケースが多いようです。この場合は、扁平苔癬(へんぺいたいせん)を引き起こしている薬剤の使用を中止することで症状が改善されます。原因となっている薬剤が判明しないときや、薬剤以外に原因がある場合、ステロイド軟膏やタクロリムス軟膏で治療をします。
病気と爪の色・形
爪の色や形から様々な病気の兆候を読み取ることができます。ここでは、爪の状態と関連する病気についていくつか紹介します。爪の根元半分は白っぽく、先半分は赤褐色になる症状は肝硬変や腎臓病、足の爪が赤紫色に変わったとき、特に足の爪だけが変色したときは糖尿病や閉塞性動脈硬化症の疑いがあります。指・爪がまるくなる「ばち指」は、心臓病、心筋梗塞などの心臓疾患や肺がんの疑いがあります。肺がんの初期症状にみれる咳や痰、血痰などがなくても「ばち指」になることがあるので、肺がんの早期発見につながります。爪の先端がスプーンのように反り返るスプーン爪は女性に多く見られますが、鉄欠乏性貧血や甲状腺機能亢進症などが考えられます。黒く変色したら、爪のほくろのがんの可能性がありますから、早めに診療を受けてください。
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