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乳がんの症状や手術などについて詳しく掲載しています。

乳がんが疑われる様々な症状

乳がんと聞くと、胸のしこりを思い浮かべる人も多くいるのではないでしょうか。乳がんの症状の一つである胸のしこりは、乳房を自分の手で触ってチェックすると発見できます。そのためか、他の内臓のがんと比較すると、乳がんの症状は見つけやすいものと考えられています。 しかし、乳がんの可能性を自覚していない場合、見逃すケースもあり、決して油断できる病気ではありません。乳がんは痛みを感じない場合もあるため、発見が遅れると命の危険にもつながるものなのです。

乳がんでは、脇の下にあるリンパ節にしこりが出来るケースもあり、しこり自体が良性か悪性か確認するためにも、きちんと病院へ行き、検査を行うことが重要です。乳がんに関する自己診断で、少しでも気になる部分があれば、病院で受診することをおすすめします。 乳がんが進行すると、皮膚に影響が出る場合もあります。胸の皮膚の炎症、乳首のへこみ、といった症状も乳がん発症時に出るものであり、注意が必要です。妊娠、授乳しているわけでもないのに、乳頭から分泌物が出てきた場合も、乳がんの可能性が疑われます。

乳がんは自己診断で確認できる部分もありますが、自己診断で異常がなくとも、30歳を越える頃から定期的に検査を受け、調べておくと良いでしょう。なお、乳がんは女性ホルモンの影響を受けるものと考えられています。女性ホルモンは、乳がんなど、ガンになりにくくする働きをすると言われています。

乳がん検診を定期的に受ける

乳がんは、早期発見、早期治療が重要となる病気の一つです。乳がんは、他の部位に転移したり、再発したりという可能性が高い病気と考えられていますが、早期発見、早期治療により、転移、再発をおさえることが可能です。乳がん検診は、乳腺外科などで受けることが出来ます。乳がん検診を希望する場合は、病院にあらかじめ予約をしておきます。乳がん検診を定期的に受けることは、乳がんの早期発見につながります。さらに、同じ病院で定期的に検査を受けることで、小さな変化、小さな病巣でも、気づくことが可能となります。

乳がん検診は、問診票の記入、問診、視診察、マンモグラフィや超音波による検査といった流れで行われます。問診票では、結婚・妊娠・出産の有無や、乳がんの検査をしたことがあるかどうか、家族に乳がんとなった人がいるかどうか、自覚症状はあるかどうか、といった点について回答します。視診察では、乳がんの症状があらわれやすい所を確認していきます。たとえば、胸のしこりや脇の下のリンパに腫れがないか、乳頭から分泌物が出ていないかなどが調べられます。

乳がん検診は、30歳を過ぎた頃から、年に一度のペースで受けると良いと考えられます。定期的に受けることによって、乳がんの早期発見につながります。自己診断で乳がんかどうか確かめることも、もちろん大切なことではありますが、きちんと検査を受け、乳がんについて調べておく必要があります。

乳がんの手術治療と予防治療

乳がんが発見された場合、手術ですぐに治療を行う方法が一般的でした。しかし、現在、乳がんに対しては、手術での治療、ホルモン治療、化学療法、放射線照射法など、乳がんの症状によって、治療方法を変えるようになってきています。乳がんの治療法は、担当医と相談しながら、医師が、乳がんの状況を見極め、症状に合った治療方法を選択します。

乳がんは、全身にがん細胞が転移している可能性が考えられる、全身病と言われています。乳がんを治療するだけでなく、全身に転移する可能性のあるがんに対しても、適切に処置を行っていかなくてはなりません。場合によっては、一生涯付き合っていかなくてはならない病気ですので、信頼できる担当医を見つけ、治療を行うことは非常に重要でしょう。

乳がんを手術で治療する場合は、乳房を全部、もしくは一部を取り除く方法が一般的だと考えられます。以前はどのような大きさのしこりであっても、乳がんの周囲を大きく取り除く手術を行っていました。しかし、今はしこりの大きさなど、状況に応じて手術で切除する範囲も変化しています。

がんの転移自体は、取り除く大きさには関係がないことがわかってきました。乳がん摘出前にリンパ管から他の部位にがん細胞が転移している可能性もあります。そのため、今では、乳がんの大きさに合わせた手術を行い、その後、他の部位へがんが転移しないよう、予防するための治療が行われる形となっています。